旅館・ホテルのホームページを乗り換える手順。保守契約・リース・ドメイン名義の確認から公開まで
2026 年 9 月 7 日
「サイトを変えたいけれど、今の制作会社との契約がどうなっているか分からない」。旅館・ホテルの方から一番よく聞く言葉です。乗り換えは、新しいサイトを作ることより、今の契約を整理することのほうに時間がかかります。この記事では、最初に確認する 4 点と、契約の種類ごとの進め方、切り替え当日にやることを順番に書きます。
最初に確認する 4 点
今の制作会社との契約書か、毎月の請求書を手元に置いて、次の 4 点を確認します。契約書が見当たらなければ、請求書の宛名(制作会社か、信販会社か)が手がかりになります。
- 契約の種類。保守の月額だけか、リース契約か、制作費を一括で払って保守を月額で払っているか。
- 期間・自動更新・解約通知の期限。「3 ヶ月前までに書面で」という条件が多く、自動更新の直前が動ける時期です。
- ドメインの名義。ドメインの管理画面に宿が入れるか。制作会社の名義になっていると、移管のお願いが必要です。
- 写真・文章の権利。制作会社が撮った写真は制作会社に権利があることが多く、新しいサイトでそのまま使えない場合があります。
もう一つ、見落としやすいのがメールです。宿のメールが制作会社のサーバーで動いていると、サイトを切り替えた瞬間にメールが止まることがあります。DNS の MX という設定を見れば分かるので、乗り換えを相談する相手に確認してもらってください。
契約の種類ごとの進め方
| 契約 | 進め方 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 保守の月額だけ | 解約通知を出す → 新しいサイトを先に作る → 通知期間が明けた日に切り替える | 1〜3 ヶ月 |
| リース契約が残っている | リース料は満了まで払い続ける前提で、新サイトの費用と合わせた総額を試算する。残りが大きければ、満了の 3 ヶ月前に着手する日を決めておく | 満了に合わせる |
| ドメインが制作会社名義 | 移管をお願いする。応じてもらえなければ、新しいドメインで公開し、旧ドメインからの転送を依頼。転送も断られたら、Google ビジネスプロフィール・予約サイト・SNS のリンクを新ドメインに差し替える | 1〜2 ヶ月 |
リース契約に注意
ホームページのリース契約は、5〜6 年の期間中は解約できない形が一般的です。月 3 万円でも 5 年で 200 万円近い総額になります。契約の相手が制作会社ではなく信販会社になっていることが多く、途中でやめるには残りのリース料相当額を払う必要があります。「ホームページは無形なのでリースの対象にならない」ため、パソコンやソフトのリースに制作を「おまけ」で付ける形になっていることもあります。
だからといって、リースが残っている宿が動けないわけではありません。満了日を確認し、そこに合わせて新しいサイトを準備しておけば、満了の翌日に切り替えられます。二重払いにならない切り替え時期を決めることが、リースがある宿の乗り換えのすべてです。
切り替えの手順
- 今のサイトを丸ごと保存する。全ページと写真を手元に残します。旧制作会社が解約と同時にデータを消すことがあります。
- 予約エンジンはそのまま使う。予約エンジンの会社に「サイトを移す」と一報し、埋め込み用のコードかリンクをもらいます。予約の仕組みを変える必要はありません。
- 解約通知は宿から出す。文面は乗り換え先が用意しても、送るのは宿です。制作会社と宿の間に第三者が入ると話がこじれます。
- 切り替え当日は DNS を向け替える。前日に TTL を短くし、当日に切り替え。HTTPS が有効か、旧サイトの主要ページから新サイトへ転送されているかを確認します。
- 1 週間以内にリンクを差し替える。Google ビジネスプロフィール、じゃらん・楽天トラベルなどの予約サイト、SNS、観光協会のページに載っている URL を新しいものにします。
- 名義を宿にする。ドメイン、Google アナリティクス、サーチコンソール、Google ビジネスプロフィールは宿の名義で持ちます。次に乗り換えるときに困らないためです。
よくある質問
契約書が見つかりません。どうすればいいですか?
制作会社に「契約内容と満了日を教えてほしい」とメールで聞くのが早いです。請求書の宛名が信販会社なら、リース契約の可能性が高いので、その会社にも確認します。
写真は新しいサイトで使えますか?
宿が自分で撮った写真、または契約で宿に権利が移っている写真は使えます。制作会社が撮って権利を持っている写真は、許可を取るか撮り直します。
乗り換えの相談だけでもできますか?
できます。宿の窓では、今の契約の確認から一緒に行い、切り替えの時期と手順を整理します。試作を見てから決めていただいて構いません。
今の契約の確認から、一緒に。
宿名と今のサイトの URL を送っていただければ、試作を一枚、無料で作ってお見せします。乗り換えの相談だけでも結構です。
試作を頼む(無料)出典
- Web幹事「ホームページのリース契約が危険な 5 つの理由」 https://web-kanji.com/posts/homepage-lease
- ツアーオンライン「リース契約は止めましょう」 https://www.tol.jp/advice/stop-the-lease/
- JetB「ホームページリース商法の落とし穴」 https://jetb.co.jp/homepage-lease-contract